理想の賃貸物件を探すときに、押さえておきたいポイントの1つが「季節による物件の数の変動」です。賃貸物件の数には季節性があり、物件が多い時期・少ない時期が存在します。
では、物件探しは、物件が多い時期と少ない時期、どちらに行うのが正解でしょうか。
本記事では、賃貸物件の数が季節によって変動することや少ない時期を解説し、理想の物件に出会う探し方のコツを紹介します。賃貸物件が少ない時期に物件探しをすることのメリット・デメリットもまとめました。希望に合う物件をお得に見つけたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
ズバリ!「賃貸物件が少ない時期」はある

不動産会社が紹介できる賃貸物件の数は、季節によって変動します。物件数が少ないオフシーズンは5月〜8月の「夏」、物件数が多いオンシーズンは11月〜2月の「冬」です。
物件の数が年間で変動する理由
賃貸物件の数は、人の異動とともに変動します。
春は入学や異動の季節。4月からの新生活に向けて、いま住んでいる賃貸物件からの退去を決める人が現れます。そのため、冬から早春にかけて賃貸物件数が一気に増加します。
新生活の引っ越しラッシュが落ち着いた5月から8月までは、人の移動も少なく、賃貸物件の数は少な目です。
そして、9月にもう一度、わずかに賃貸物件が増える時期がやってきます。9月に異動・転勤を命じる企業が多いためです。
9月を過ぎるとまた賃貸物件数は少なくなり、再び冬の物件数増加の季節を迎える…。賃貸物件の数は、およそ毎年、このサイクルを繰り返しています。
あえて、賃貸物件が少ない時期に探すメリット

一般的に、候補にできる賃貸物件が多い季節、つまり繁忙期のほうが多くの物件を比較できるため、借りる側にとってのメリットが大きいといわれます。
ただ、あえて賃貸物件が少ない時期に物件探しをするメリットもあります。3つの観点から、賃貸物件が少ない時期に物件探しをするメリットを見てみましょう。
気に入った賃貸物件が見つかるまで、じっくり探せる
3・4月の繁忙期は、たしかに賃貸物件は数多くあります。ただ、この時期は不動産会社も目が回る忙しさ。物件が空いたと思ったら、すぐに問い合わせがあり、契約が決まり…と、文字通り上を下への大騒ぎです。
「物件探しをしたくても担当者が忙しすぎて、なかなかつかまらない」「担当者と、内見の日程がまったく合わない」という事態も起こるほど。
一方で、賃貸物件が少ない時期は、不動産会社も時間的にゆとりがあります。比較できる物件数こそ少ないかもしれませんが、一つひとつの物件についてじっくり相談や内見する時間を確保できるでしょう。
賃貸物件を厳選し、納得いくまでじっくり比較し、探せるのは物件が少ない時期ならではのメリットです。
費用面や入居時期などの交渉がしやすい
春の繁忙期が過ぎても空室となっている物件は、オーナー(大家)も気になるところ。多少、家賃や条件を譲歩しても、入居してもらいたいという心理がはたらきます。
賃貸物件が少ない時期に空いている物件は、繁忙期にくらべて費用面や条件面の交渉をしやすい点もメリットです。
賃貸物件の契約では、次のような条件を交渉できます。
- 賃料の減額
- 入居日(賃料が発生する日)の調整
- 初期費用(クリーニング費用、除菌消臭費用など)
- 設備の交換
物件が少ない時期に新しい住まいを探すと、費用面や条件面の希望が叶う可能性が高くなります。
引っ越しにかかる費用も抑えられる
物件が少ない時期とは、引っ越しが少ない時期でもあります。引っ越し業者の料金を節約できる点も、ピーク時を割けて転居するメリットです。
3月〜4月の繁忙期は、引っ越しに割増料金がかかる業者が大半です。通常の見積もりに加えて、10%〜20%ほど費用がかさみます。時間がかかる荷造り・荷ほどきのサービスを受けない業者もあります。
2024年の春はドライバー不足などが要因となり、4月に間に合うように引っ越し業者を予約できない「引っ越し難民」も話題となりました。
一方で、物件が少ない時期の引っ越しは、引っ越し業者も空いています。料金の割引交渉もしやすく、ピーク時に比べて安い費用で引っ越しできるでしょう。
物件が少ない時期に引っ越すデメリット

物件が少ない時期の家探し・引っ越しには、注意したいポイントもあります。3つのデメリットを解説します。
希望に合う物件に出会えるとは限らない
いわゆる「良い物件」はすぐに入居者が決まります。立地が良く内装がきれいで、設備も充実している、そんな誰が見ても“素敵な物件”は、退去が出るとほぼ同時に次の契約が決まることも珍しくありません。
物件は、利便性や設備が良いものから入居者が決まっていきます。人気の物件は、繁忙期にほとんど埋まると考えて良いでしょう。物件が少ない時期になるころには、人気とされる物件は残っていないかもしれません。
ただ、物件の良し悪しは人によって変わります。一般的に「良い」とされる物件が、あなたにも合うとは限りません。
自分が物件探しで大切にしたいポイントをしっかり考え、その条件を明確に不動産会社に伝えてみてください。思わぬ掘り出し物件に出会えるかもしれませんよ。
多くの物件を比較検討しにくい
できるだけ多くの物件を比較し、その中から自分に合う物件を探したいと考える人も、閑散期の物件探しは難航するでしょう。そもそも、不動産会社が紹介できる物件の絶対数が少ないためです。
たくさんの物件を見て回りたい希望が強い人は、物件が多い時期に探し始めることをおすすめします。
ただ、多すぎる物件数は、迷いの原因にもなります。希望する条件に優先順位をつけ、限られた件数の中からもっとも条件に合う物件を選ぶのも悪くありません。物件決定までにかかる時間が節約でき、新生活の準備をゆとりを持って進められます。
物件が少ない時期に、納得の物件に出会うコツ

物件が少ない時期でも、希望に合った物件に出会うコツは、次の2つです。
◎ 物件に対する条件に優先順位をつける
◎ 不動産会社に率直に相談する
せっかくの引っ越し、物件には希望を詰め込みたくなります。築浅でキレイな内装、充実した設備、利便性の良い立地、家賃…。ただし、希望を完璧に叶える物件は、物件が多い時期でも出会うのは至難のわざ。
条件には優先順位をつけておきましょう。「絶対に譲れない条件」を満たした物件なら、多少のことには目をつむっても満足できるものです。
また、不動産会社に希望を率直に伝えることも大切です。希望が明確であるほど、不動産会社は条件に近い物件を探しやすくなります。胸襟を開いて相談すれば、ポータルサイトに載っていない物件を紹介してくれるかもしれません。
物件探しから入居までにかかる期間は「2か月」が目安

物件探しの時期とともに押さえておきたいのが、物件探しから入居までにかかる所要期間です。最低でも、2か月のゆとりはもっておきたいところ。
物件探しから入居までのスケジュールを解説します。
物件探しから入居までのスケジュール
「ここに入居したい!」と直感的に感じた優良物件があっても、申し込みから契約の完了までには、少なくとも2週間はかかります。また、物件探しにかかる時間も見込んでおかなければなりません。
下に、物件を探し始めてから入居までのスケジュールをまとめました。希望の時期に入居するには、いつから探し始めれば良いか逆算する、ヒントにしてください。
タスク | 具体的な内容 | 所要期間 |
---|---|---|
物件探し | ・不動産ポータルサイトで探す ・近隣の不動産会社に問い合わせる | 入居希望時期の2か月前から |
物件の内見 | ・気に入った物件の中を見せてもらう ・不動産会社の立ち合いが必要(要日程調整) | 入居希望時期の1か月~1か月半前 |
申し込み | ・物件に入居する旨、不動産会社に申し込む ・連帯保証人が必要なケースも | 内見後、数日以内 |
保証会社の審査 | ・保証会社の審査を受ける | 申し込みから1週間程度 |
物件の契約と重要事項説明 | ・保証会社の審査を通過し、オーナーの承諾が出たら契約・重要事項の説明も受ける | 保証審査通過後、数日以内 |
初期費用振込 | ・見積もりに記載された初期費用を振り込む | 契約時、もしくは契約後速やかに |
入居 | ・入居日を決定し、不動産会社からカギを受け取る |
物件を探し始める時期と、実際に入居可能な時期とにはタイムラグがあります。物件の数にかかわらず、入居したい時期から逆算して探し始めるようにしましょう。
引っ越し業者の閑散期に転居したい場合も同様です。閑散期からさかのぼり2〜3か月前には探し始めると、計画通りに進めます。
早く入居したい場合は不動産会社に相談を
「入居の時期を早めたい」「できるだけ早く引っ越したい」といった場合は、不動産会社に
その旨相談してみてください。
不動産会社は、入居予定者(あなた)とは契約等の手続きを進めながら、一方ではオーナーや清掃会社とやり取りしています。早く入居したい希望があると分かっていれば、入居までに必要なオーナー側の準備を前倒しで進めてくれる可能性もあります。
不動産会社は、あなたの理想の部屋探しを手伝うサポーターです。「こんなこと相談しても良いのかな」「図々しいと思われないかな」と心配せず、何でも伝えることが新生活の希望を叶える一助になります。
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不動産の仕事が好きで、都心の物件や駅を完全網羅したいと頑張るスタッフや、施工管理会社出身で物件の設備機器には誰よりも詳しいスタッフなど、経験と知識豊富なメンバーがご来店をお待ちしています。
ご相談はオンラインやメールでもお受けしています。まずはお気軽に、物件への希望をお聞かせください。
まとめ
一般的に、物件は5月〜8月の夏、また10月〜2月の冬場に少なくなります。異動や転勤、就職、入学などによる人の動きが少ないためです。反対に、人の動きが活発になる春や9月は物件の数も増える傾向にあります。
ただ、物件が多い方が良いかというと、そうとも言い切れないのが難しいところ。限られた数から探すからこそ、掘り出し物件やこだわりの物件に出会える可能性も高まります。また、入居者をはやく決めたいオーナーが、家賃交渉に応じてくれるかもしれません。
物件探しに最適な時期は、一人ひとりの事情によって異なります。不動産ポータルサイトを見たり、不動産会社に相談したりしながら、希望の条件を整理してみましょう。条件に優先順位をつけてから物件を探し始めると、思いのほかスムーズに決まるかもしれませんよ。
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