祝い花を贈りたいとき、まず悩む要素に「予算」があります。
「相手に失礼になる金額ではいけない」「まわりとのバランスもとらなければならない」と、あれこれ考えるほどに、正解がわからなくなる人も多いのではないでしょうか。
今回は、祝い花を贈る予定がある方にむけて、場面別・贈り主別に祝い花の相場や注意点を解説します。
お祝いの場にふさわしいボリュームの花を選び、相手に喜んでもらう、そのヒントとして最後までご覧ください。
祝い花の種類とおすすめの場面

「祝い花」と一言でいっても、実はさまざまな種類があります。
祝い花を贈る場面によって、ふさわしいスタイルも変わるため、まずは祝い花の種類を押さえましょう。
あわせて、それぞれの種類におすすめの場面もまとめます。
祝い花の種類
祝い花は、6種類あります。
スタンド花
自立する丈夫なスタンド(脚)に、アレンジされた花を配置する祝い花です。
高さ180センチほどあるものが一般的で、もっとも大ぶりになります。
大きさがある分、多くの花材を必要とします。
必然的に、予算も上がりやすくなります。
アレンジメント
かごに吸水性のスポンジを入れ、生花をいけた祝い花です。
かごのまま置いて飾ることができ、スタンドほどスペースも必要としません。
花材の使い方次第で、イメージや大きさを変えやすく、贈り相手に合わせて仕上げられる点も魅力です。
かごとスポンジを使わず、ラッピングだけで仕上げると花束になります。
胡蝶蘭
祝い花の定番ともいえる胡蝶蘭は、「幸せが飛んでくる」という花言葉で愛されています。
鉢植えの状態で届き、きちんとお手入れをすれば1~3か月ほど、美しさを楽しめます。
通常のアレンジメントより、長期間祝い花を咲かせ続ける点が、胡蝶蘭の良さです。
バルーンフラワー
「SNSに映える」と人気が高まっている祝い花が、風船をアレンジに使ったバルーンフラワーです。
風船の中に花を入れたものと、アレンジを風船で飾り付けたものとの2種類があります。
風船を使う分、カジュアルな祝い花に仕上げられる点が魅力。
華やかさもアップします。
鉢植えの観葉植物
枯れてしまう花ではなく、長く楽しめる鉢植えを祝い花にセレクトする人もいます。
置くだけでインテリアになり、空気清浄効果を期待できる点も人気の秘密でしょう。
メンテナンスしやすいパキラやユッカ、アレカヤシ、ウンベラータなどが、よく選ばれています。
スワッグ
ドライフラワーを組み合わせ、アレンジにしたものがスワッグです。
お手入れが不要で、枯らす心配もなく、ずっと長く飾って楽しめる点が魅力です。
生花に近い風合いを保つドライフラワーも増えてきており、じわじわと人気が上昇中。
ただ、カジュアルな印象を与えるため、法人の祝い花には向いていません。
祝い花の種類別・おすすめの場面
祝い花の種類別に、ふさわしいお祝いの場面をまとめました。
どのタイプの祝い花を選ぶか、その参考にしてください。
祝い花種類 | おすすめ場面 | 補足情報 |
---|---|---|
スタンド | 開店・開業周年記念移転公演・発表会 | 大きさがあるため、置くスペースがあるお祝い場面がふさわしい |
アレンジメント | 開店・開業就任・昇進周年記念移転公演・発表会誕生日・記念日新築・引っ越し卒業・入学 | どのようなシーンにも使える、万能選手花材の選び方、アレンジの仕方によってさまざまな表情を創り出せる |
胡蝶蘭 | 開店・開業就任・昇進周年記念移転公演・発表会 | 企業同士のやりとりで、よく選ばれる相手先との関係性を踏まえ、胡蝶蘭の本数を決定する |
バルーンフラワー | 開店・開業公演・発表会誕生日・記念日新築・引っ越し卒業・入学 | カジュアルな雰囲気が、個人からのお祝いに最適風船の中に、生花の美しさを維持するブリザーブドフラワーを入れても良い |
鉢植え観葉植物 | 開店・開業就任・昇進周年記念移転新築・引っ越し | お祝いが終わったあと、インテリアとして活用できる植物の種類がさまざまで、選ぶのも楽しい |
スワッグ | 誕生日・記念日新築・引っ越し | 華やかさを演出したいときは、大ぶりなスワッグを選ぶ |
祝い花は、贈り主と贈り先との関係、また贈る場面に合わせて選びましょう。
また、予算もそれぞれ変動します。
次章からは、祝い花を贈る場面別に相場を解説します。
開店・開業を祝う花の予算相場と贈る際の注意点

開店や開業を祝うお花の予算を見てみましょう。
個人の方が贈る場合と、法人からの祝い花の場合に分けて予算を解説し、注意点もまとめていきます。
贈り主が個人
個人の方が、お知り合いの開店や開業を祝う際に贈る花は、5,000円~20,000円ほどが相場です。
送り先が親族の場合は、20,000円~30,000円をめやすにしましょう。
個人の方は、法人同士のやりとりに比べて、比較的自由に花を選べます。
贈り先の好みや店舗の様子、お付き合いなどを考えて、どのような贈り花にするか決めてください。
インテリアになる観葉植物はフレッシュな印象があり、開店・開業祝いに最適です。
贈り主が法人
法人からの開店・開業を祝う花の相場は、10,000円~50,000円ほどがめやすとなります。
金額に幅があるのは、贈り先との関係性によってふさわしい価格帯が変わるためです。
日ごろからお付き合いが深く、今後も良い関係を築きたい相手なら、50,000円程度の大ぶりな祝い花を送りましょう。
形式的な意味合いが強い祝い花なら、10,000円程度と考えてください。
法人からの開店・開業祝いには、見映えがするスタンドが最適です。
ただ、スタンドは置くスペースを必要とします。
贈り先の店舗や事務所に十分なスペースがない場合は、アレンジや胡蝶蘭などを選びましょう。
就任・昇進を祝う花の予算相場

就任・昇進を祝うお花の予算は、贈り先が就いた役職やお付き合いの程度によって、かなり幅があります。
一緒に贈る人とのバランスを考え、予算を決めてください。
贈り主が個人
個人的なお付き合いから就任・昇進祝いを贈る場合は、5,000円~10,000円程度をめやすにしましょう。
ただ、相手が取締役以上になった場面なら、15,000円~20,000円程度かけ、見映えのするお花にしたほうが無難です。
就任・昇進祝いでは、胡蝶蘭が定番の花として選ばれます。
ただ、贈り主が個人であれば、慣例にこだわりすぎず、相手の好みを踏まえたアレンジメントや観葉植物も素敵です。
贈り主が法人
法人が相手のオフィスに贈る祝い花の予算は、相手の役職によって変動します。
- 通常:10,000円~30,000円
- 役員・取締役に贈る:20,000円~30,000円
- 社長に贈る:30,000円~50,000円
相手の役職が高いほど、またお付き合いが深いほど、比例して予算もあがります。
贈り先との関係を踏まえて、贈る花の価格帯を決めてください。
周年を祝う花の予算相場

周年を祝う花の予算を見てみましょう。
贈り主が個人
個人からの周年祝いなら、5,000円~10,000円をめやすにしてください。
複数の個人が連名で贈る場合は、一人あたりの予算を3,000円~50,000円程度に設定し、人数を乗じて総額を出しましょう。
周年祝いで盛大なパーティーを催すといった場合、個人からの小ぶりな祝い花は、他の花に埋もれてしまう可能性があります。
とくに胡蝶蘭は、予算と花の本数が比例します。
本数が少ない胡蝶蘭は見劣りするおそれがあるため、アレンジメントや観葉植物に変更する選択もおすすめです。
贈り主が法人
法人からの周年祝いに花を贈る場合は、10,000円~30,000円がめやすとなります。
「10周年」「20周年」など、節目となる周年記念であれば、30,000円~50,000円の予算で、見栄えのするお花を贈りましょう。
周年記念の定番は、胡蝶蘭です。
贈る相手がパーティーを開催するようであれば、パーティーに合わせてスタンドを贈ると、会場に華やかさを添えられます。
今後も深いお付き合いを続けたい相手なら、オフィスで長く楽しんでもらえる観葉植物を贈っても良いでしょう。
移転を祝う花の予算相場

オフィスや店舗の移転をお祝いする花の予算を解説します。
移転の祝い花は、事業の拡大や発展にともなう移転の場合にのみ、贈ります。
事業縮小や撤退のための移転には、贈ってはいけません。
移転の理由を正しく把握した上で、祝い花を手配してください。
贈り主が個人
個人からの移転祝いなら、5,000円~20,000円程度が相場です。
相手との関係が深かったり、親族だったりする場合は、予算を少し上げて10,000円~20,000円と考えましょう。
移転のお披露目当日は、セレモニーを開催するなど、あわただしくしていることも考えられます。
前日、前々日に届くよう手配する配慮が大切です。
贈り主が法人
法人からの移転祝いは、取引先との関係によって変わります。
一般的な取引先なら10,000円~30,000円程度、重要な取引先なら30,000円~50,000円と考えてください。
移転の祝い花には、スタンドや大ぶりなアレンジメントがおすすめです。
贈り主の立札をつけて、届けましょう。
店先やオフィスの入り口に飾ってもらうと、取引先と自社との関係性を、来た人にアピールするきっかけにもなります。
公演・発表会を祝う花の予算相場

コンサートやイベント、発表会などを祝って花を贈る場合、贈り先の立場によって予算が変わります。
プロの公演や大規模なコンサートなら、15,000円~30,000円程度と考えましょう。
楽屋見舞いといった主旨なら、5,000円~10,000円がめやすになります。
お子さんの発表会、知人の発表会などなら、3,000円~10,000円程度。規模や相手との関係性によって決めましょう。
大きな公演には、スタンド花が最適です。
楽屋見舞いや大切な人の発表会なら、胡蝶蘭や大ぶりのアレンジメントをおすすめします。
誕生日・記念日を祝う花の予算相場

誕生日や記念日をお祝いするお花は、5,000円~10,000円ほどが相場です。
知人・友人宛てなら5,000円、パートナーや恋人に贈るなら10,000円程度がめやすとなるでしょう。
誕生日や記念日には、多くの人がアレンジメントを選びます。
ただし、5,000円~10,000円ほどの金額をかけたアレンジメントは、サイズが大きくなります。
外出先や、食事を伴うお祝いの場で渡すと、持ち帰りに手間がかかることも考えられます。
もし、出先で渡したい場合は、祝い花の予算を3,000円~4,000円程度におさえ、残りの予算で別のプレゼントを贈るなどの配慮も一考の価値があるでしょう。
また、相手の好みに合った花を選ぶことも、喜んでもらえる秘訣です。
花粉や強い香りが苦手な人、生花を好まない人なら、観葉植物もおすすめです。
新築・引っ越しを祝う花の予算相場

新生活のお祝いに花を贈る場合は、予算の前に花の形態を決めるとスムーズです。
転居後は、片付けでバタバタするもの。
せっかくアレンジメントを受け取っても、ゆっくり楽しむ時間がなかったり、そもそも置くスペースがなかったりするケースも考えられます。
知人に個人で贈る場合は、5,000円~10,000円をめやすにしてください。
何人かが集まって連名で贈る場合は、一人当たり3,000円程度とし、人数を乗じて予算を決めます。
20,000円を越えると、かなり大きなアレンジメントが購入できます。
アレンジメントが良いか、観葉植物のほうが喜ばれそうか、相手の好みを踏まえて決めると良いでしょう。
いま人気のグレージュ系や韓国風インテリアにもよく似合う、スワッグもおすすめです。
卒業・入学を祝う花の予算相場

卒業や入学のお祝いに花を贈る場合、贈り先との関係性で予算が決まります。
知人や友人のお子さんなら、3,000円~5,000円程度を予算としましょう。
甥・姪、孫など、親族の卒業・入学を祝いたいときは、5,000円~10,000円が相場となります。
お祝いの気持ちをメッセージカードに託し、添えるのも良いアイデアです。
節目を祝い、これからくる未来にエールを贈る花言葉を持つ花を選んでも、素敵ですね。
たとえばアルストロメリアは「未来への憧れ」、かすみ草は「幸福」、ガーベラは「希望」という花言葉を持っています。
祝い花にフェイクグリーンという選択肢も!

長らく、「祝い花=生花」という暗黙の了解がありました。
ただ、近年は、あえてフェイクグリーンを祝い花に選ぶ人が増えています。
フェイクグリーンの製造技術が向上し、近寄って見ても本物と見紛うクオリティになってきたことも、一因でしょう。
また、生花特有の香りや花粉を心配しなくて良いという気軽さ、鉢植えを贈ったあとのメンテナンスが不要というメリットも人気を集める要因のようです。
生花の祝い花は、いつか処分しなければなりません。
また、忙しいオフィスでは、観葉植物をメンテナンスする手間がなく、いつしか片すみで枯れかかっている…、そんな寂しい光景も少なからず見られます。
フェイクグリーンなら、処分もメンテナンスも不要で、ずっと美しさを保ってくれます。
一度、「& GARDEN」のフェイクグリーンをご覧ください。
品質の良さと価格の手頃さに、驚かされるはずです。
まとめ
祝い花の予算は、贈り主と贈り先との関係や、贈る場面によって変わります。
ただ、どのような場面でも、個人からの贈り花なら5,000円~10,000円ほど、法人からの贈り花なら10,000円~50,000円ほどと考えておけば、失敗はないでしょう。
あわせて、どのような花を贈るかも重要です。
贈り先の好みや事情、環境を踏まえ、配慮が行き届いた花を贈ることが大切です。
迷ったらフラワーショップで、具体的に相談してみてください。
お手入れ不要で美しさが続く、フェイクグリーンも祝い花に利用されています。
品質の良いフェイクグリーンは、「& GARDEN」にご相談ください。