「飲食店を開く知人に、ギフトを贈りたい」、そんなときにまず選ばれるのが花です。胡蝶蘭やスタンドなどの定番フラワーのほか、近年はさまざまなギフトが選ばれるシーンも増えてきました。
今回は、飲食店の開店祝いにおすすめの花やギフトを紹介します。あわせて、喜んでもらえる開店祝いの選び方や相場、マナー、注意点もまとめました。
一世一代の開店を心から祝う気持ちを贈る、そのヒントをどうぞご覧ください。
飲食店の開店祝い、定番は「花」

飲食店に贈る開店祝いの定番、祝い花。開店祝いに、文字通り華を添える祝い花の種類は、実はとても豊富です。はじめに、飲食店に贈りたいフラワーギフトを、5種類紹介します。
スタンド
スタンドは、自立するスタンド(台)に花をアレンジしたギフトです。飲食店のオープニングセレモニーで、店の外にずらりと並ぶ花を見たことはないでしょうか。全体の高さは180cmほどになり、ボリューム感があり見映えが良い点が特徴です。
スタンド花には、贈り主の名前を記した立札がつきます。来店者や道行く人に贈り主の名前をアピールする機会としても、活用されています。
アレンジメント
アレンジメントは、かごなどの容器に吸水性のスポンジを入れ、花を生けてつくるギフトです。かごを使わずにラッピングすると、花束になります。
セレクトする色や花材、生け方によって、多彩な表情をつくりだせる点が、アレンジメントの魅力です。相手の好みや飲食店の雰囲気に合わせやすく、喜ばれるギフトとなるでしょう。
スタンドより低予算でできるため、個人の方からの贈り物にも最適です。また、かごが置けるスペースがあれば設置可能で、コンパクトな飲食店へのギフトにも向いています。
胡蝶蘭
祝い花の定番中の定番といえば、胡蝶蘭でしょう。東南アジア原産で、蝶(ちょう)のような花の形状から、その名がつきました。真っ白で清廉な印象の花が古くから愛されてきましたが、近年はピンクやオレンジ、ブルー、パープルなど、さまざまな色合いの胡蝶蘭が誕生しています。
胡蝶蘭は「幸福が飛んでくる」という花言葉を持っています。この花言葉もあいまって、祝い事の定番となりました。
スッと立った花の本数が多いほど、グレードが上がります。予算や贈り先との関係性によって、ベストな胡蝶蘭を選んでください。
ブリザーブド(ブリザード)
特別な加工を施し、生花の美しさを長期間にわたって楽しめるようにした花です。花の色合いやみずみずしさがそのまま保たれつつ、お手入れは不要。メンテナンスの手軽さも、人気の秘密です。
水を必要としないため、多様な加工に耐えるのもブリザーブドフラワーの特徴でしょう。かごやボックスにアレンジするほかにも、フレームに入れたり、雑貨と合わせたりと、さまざまなタイプのギフトが市販されています。ボリュームを持たせたアレンジも可能で、飲食店の開店を華やかに演出してくれるでしょう。
観葉植物
祝い花は明るい色合いの花材が使われるケースが多く、必然的に「愛らしい・可愛らしい」雰囲気になりがちです。「花を贈っても、店舗の雰囲気とマッチしないかもしれない」と懸念がある飲食店には、グリーンのギフトはいかがでしょうか。
実は、祝い花には観葉植物もよく選ばれます。シンプルでスタイリッシュな佇まいは、どのような雰囲気の飲食店にも最適。葉の色合いや形状を厳選し、店内をおしゃれに演出してくれる観葉植物を贈ってみてはいかがでしょうか。
美しさが手軽に長持ちする「フェイクグリーン」もおすすめ

祝い花やアレンジメント、胡蝶蘭といった生花は、いつか枯れ、処分しなければならない日が来ます。観葉植物はきちんとお手入れすれば長持ちしますが、生育には光を必要とします。店内のレイアウトによっては日光の確保が難しく、贈り先にかえって手間をかけさせることにもなりかねません。
お相手に、枯れる心配やメンテナンスの手間をかけさせない、フェイクグリーンという選択肢はいかがでしょうか。フェイクグリーンについて、簡単に紹介します。
フェイクグリーンの種類
製造技術が発展し、近年は触らない限り本物と区別がつかないクオリティのフェイクグリーンも増えてきました。
従来あったグリーン系の商品に加え、花を模したフェイクグリーンも豊富です。「造花」というにはあまりにも本物感が強いフェイクグリーンも、続々と登場しています。
観葉植物をはじめ、アレンジメントに仕上げることも可能。おしゃれな花器に生ければ、お相手が「えっ」と驚くギフトになるはずです。
フェイクグリーンのメリット
フェイクグリーンのメリットは、メンテナンス不要で美しさをずっと楽しめる点です。水やりも日光も不要なため、どのような場所にも設置できます。地下や路地裏に開店する、隠れ家風飲食店も、光の入り方を気にせずグリーンをインテリアに加えられます。
枯れる心配がなく、処分する手間もかからないのは、開店直後の忙しい折に喜ばれるポイントでしょう。受け取る側の都合にまで配慮した、素敵なギフトと喜んでもらえること請け合いです。
花以外におすすめの飲食店向け開店祝い

花に添える、あるいは花に代わる開店祝いには、どのようなギフトがあるでしょうか。飲食店におすすめのギフトを、6種類紹介します。
お菓子やスイーツ
花と並ぶ開店祝いの定番といえば、お菓子やスイーツでしょう。話題のお菓子や人気のスイーツを贈れば、一目置かれるかもしれません。
お菓子・スイーツは、飲食店のスタッフ全員で分け合えるように選びます。個包装になっており、十分な個数が入ったギフトを探しましょう。お相手の好みがわからない場合は、クッキーや焼き菓子などの定番を選ぶと失敗がありません。
〈お菓子・スイーツ選びの注意点〉 ・日持ちしないものは避ける→ 開店直後の忙しい期間は、ゆっくりお菓子をつまむ時間がとれない場合も考えられます。賞味期限の長いお菓子を選ぶと、落ち着いたタイミングで楽しんでもらえます。 ・冷蔵や冷凍品は避ける→ 飲食店の冷蔵庫には、食材や飲料などがところ狭しと保管されているはずです。お菓子を保管するスペースがないとも考えられるため、冷蔵庫保存が必要なものは避けたほうが無難です。 |
実用品
飲食店で使ってもらえそうな、実用品も喜ばれるギフトです。質が高く、おしゃれで飲食店の雰囲気にマッチしたものなら、きっと歓迎されるはず。また、開店の慌ただしいタイミングの中、つい後回しにされがちな「あると嬉しいもの」を選ぶと、「気が利く!」と笑顔になってもらえる可能性が高まります。
〈飲食店の開店祝いにおすすめの実用品〉 ・名入れを施したキャッシュトレイ ・おしゃれな文房具 ・時計・空気清浄機 ・タオル など |
インテリアグッズ
相手の好みと飲食店の雰囲気にマッチしたインテリアグッズも、開店祝いに喜ばれる品です。店内の雰囲気を格上げしてくれるものや、来店者に店を印象づけるような、素晴らしいギフトを選びましょう。
〈飲食店の開店祝いにおすすめのインテリアグッズ〉 ・アートフレーム ・アロマディフューザー ・オイルランプ ・錫製バスケット ・フラワーベース ・オブジェ ・ティッシュケース など |
親しい方への開店祝いなら、事前に好みや欲しいものをリサーチすると、より希望に合ったインテリアグッズを選べます。
キッチン雑貨
飲食店への開店祝いなら、お店で使ってもらえるキッチン雑貨はいかがでしょうか。飲食店の業態に合わせて、「使ってもらえそうなグッズ」を探すのも、楽しい時間になるかもしれません。
〈飲食店の開店祝いにおすすめのキッチン雑貨〉 ・包丁 ・まな板 ・箸おき ・電動ミル ・ボウルセット ・ケトル など |
刃物は結婚祝いには不向きだとされますが、一般的なお祝い事にはよく選ばれるギフトです。古くから縁起が良いとされており、「災いを断ち切る」「未来を切り開く」という願いが込められています。
飲食店なら、包丁が何本あっても困らないのではないでしょうか。切れ味鋭い、上質なセットを贈っても良いでしょう。
何を選べば良いか迷ったら、飲食店を経営する知人等への相談がおすすめです。「現場で本当に必要なグッズ」を教えてもらえます。
カタログギフト
お相手が欲しいものを選べるカタログギフトも、開店祝いにおすすめです。ギフトの申込にある程度の猶予があるものも多く、開店が落ち着いてから「いま必要なもの」を選んで申し込めるメリットもあります。
失礼にならないよう、熨斗(のし)や贈答用ラッピングを施してから、贈ると良いでしょう。
現金・商品券
何かと出費がかさむ開店時には、「やっぱり現金や商品券がありがたい」という声もあるのが事実です。また、後に残るものでもないため、他のギフトのように片付けに困ることもありません。
ただ、現金や商品券は、贈る相手を選ぶギフトです。目上の人には贈らないように注意してください。さらに、ギフトに費やした金額が具体的にわかってしまいます。気を遣う相手には贈らないほうが無難です。
身内や親しい友人、気心知れた間柄の相手に限定し、検討してみてください。
飲食店に開店祝いを贈るマナー

飲食店に開店祝いを贈る際、気をつけたいマナーを解説します。
開店祝いを贈るタイミング
開店祝いを贈るタイミングは、ギフトの種類によって異なります。
スタンド花やアレンジなど、生花を贈るなら、開店前日に届くように手配しましょう。開店当日の朝には、見映えの良い場所に置いてもらうためにも、前日の配送がベストです。
ただし、猛暑のシーズンは、置き場所によっては1日で花がしおれてしまう場合もあります。夏の開店なら、開店当日の午前中に届くように手配してください。
生花以外の開店祝いは、開店1週間前から前日までのあいだに贈りましょう。
開店祝いの相場
開店祝いの相場は、ご自身と受け取り側との関係性によって変わります。下表を参考にしてください。
関係性 | 相場 |
---|---|
親族 | 10,000円~50,000円 |
友人・知人 | 5,000円~10,000円 |
義理の面が強い法人 | 10,000円~30,000円 |
深い関係性の法人 | 30,000円~50,000円 |
開店祝いで避けるべきアイテム
開店祝いにふさわしくないアイテムは、以下のとおりです。
- 火(火事)を想起させるもの:ライター、キャンドルなど
- 赤字を想起させるもの:赤い花、赤い雑貨など
開店という新たな門出を心から祝う気持ちを込めた、ポジティブなギフトを選ぶようにしましょう。
喜んでもらえる開店祝いの選び方

開店祝いを贈るなら、お相手に喜んでほしい、使ってほしいと思うものです。この章では、飲食店に喜んでもらえる開店祝いの選び方を、3つの観点から解説します。
贈り先の業態や店舗のスペースに合わせて選ぶ
飲食店といっても、業態はさまざまです。そして、業態によって必要なグッズ・もらうと嬉しいギフトも異なるでしょう。贈り先の飲食店が、どのような業態なのかチェックし、業邸に合わせたギフトを選ぶようにします。
小規模なカフェやファーストフード店、テイクアウト中心のこぢんまりとした飲食店なら、大きなスタンド花や雑貨より、小ぶりでも質の高いギフトのほうが歓迎される可能性が高いでしょう。
店舗の営業形態を考慮して選ぶ
開店祝いは、飲食店の営業形態にも配慮して選びたいものです。ここがマッチしていないと、せっかくのギフトも使ってもらえなくなるかもしれません。
たとえば、洋食店の開店祝いに、和食器はふさわしくないでしょう。あるいは、キッチンカーをオープンした人に、高級カトラリーセットを贈っても、店舗では使ってもらえません。
個人的に自宅で使ってほしい、という場合を除き、飲食店の開店祝いは「店舗で活きるもの」を選ぶのが基本です。
相場を逸脱しない予算内で選ぶ
特別な関係性や意図がないかぎり、開店祝いは相場を踏まえて贈ることが重要です。高価なギフトは受け取り手にとって気持ちの負担となり、お返しの心配をかけることにもなります。
反対に、予算相場より定額のギフトは見映えがせず、受け取り側に失望を与え、今後の関係性に影響するおそれもあります。
まとめ
飲食店への開店祝いには、花がよく選ばれます。華やかなスタンド、設置しやすいアレンジ、おしゃれな観葉植物などの中から、店舗のイメージに合うギフトを選び、手配しましょう。
メンテナンス不要で美しさがずっと続く、フェイクグリーンも開店祝いに選ばれるようになっています。フェイクグリーンの祝い花なら、専門店「&GARDEN」にご相談ください。さまざまな雰囲気の花を取り揃え、大切な方の開店を祝うお手伝いをいたします。