家探しで建物の外観にこだわる方は少ないかもしれません。でも「なぜあんな形なの?」と感じた疑問を紐解くとおもしろい!角度を変えて 物件をのぞいてみませんか?
建築の専門家集団
ホプキンスアーキテクツは、ロンドンをベースに活動する建築の専門家集団です。建築家、デザイナー、エンジニア、コンサルタントなど総勢50名以上の専門家が世界中から所属しています。2021年現在は、ロンドン、ドバイ、日本の3ヶ所に拠点があり、自分たちでデザインしたオフィスで仕事をしているそうです。なんとも建築の専門家集団らしい!
(参照:公式サイト『Hopkins Architects』Information>Practice Profileより)
図書館から有名ホテルまで幅広く手がける
数々の賞も受賞しているホプキンスアーキテクツは、ホテル、研究施設、レジデンス、オフィスビル、競技場に至るまでいろいろな建物を手がけています。建物全体でたっぷり採光し、近代的ながら決して奇抜ではなく、周辺環境や自然に溶け込んでいる印象を与えるのが特徴です。
公式サイトや公式インスタグラムではプロジェクトを一覧で見ることができ、ペニンシュラロンドン、ハーバード大学のキャンパスセンター、インドのクリケットスタジアムなどが紹介されていますので、ぜひご覧になってみてください。 見るだけで美術館を巡ったような満足感がありますよ!
日本では東京ミッドタウン日比谷が話題に

2018年、オープン時にメディアで話題になった東京ミッドタウン日比谷。このビルのマスターデザインアーキテクト(建物と景観のバランスを図り敷地全体のデザインを監修する)を担当したのもホプキンスアーキテクツです。
かつてあの地には、迎賓館の役割を果たす鹿鳴館がありました。海外の要人などを招いて舞踏会が開催されることもあり、角がなく、ゆるやかにたわんだ上層のガラスタワーは、舞踏会でダンスをしているカップルや、きらびやかな衣装が揺れる様子からインスピレーションを受けています。
(参照:公式サイト『TOKYO MIDTOWN HIBIYA』歴史と新しさを融合した佇まい「東京ミッドタウン日比谷の姿」、東京ミッドタウン日比谷について>デザインより)

そのため、このタワーは「ダンシングタワー」と呼ばれていて、光の反射のしかたもとても特徴的なんだそうですよ。
(参照:公式サイト 『Hopkins Architects』 Projects>Tokyo Midtown Hibiya Tower より)
コンセプトは歴史や文化を次世代に繋ぐ
東京ミッドタウン日比谷のプロジェクトチームメンバーの1人である星野裕明氏は、ホプキンスアーキテクツ日本代表、ホシノアーキテクツの代表でもあります。公式サイトのプロフィールにはこんな風に書かれています。
世界中で、その場所のもつ歴史、文化、風土を読み取り、新しい世代へと繋ぐ、街、建築、ランドスケープ、インテリア、アートを創造することを目指しています。
(公式サイト 『Hoshino Architects 』 Profileより引用)
時代とともに文化が変わり、その土地の歴史が更新されていくのは自然なことです。でも、かつてそこに存在していた文化や歴史を、建物のデザインにして後世に残すという考え方はとても素敵ですよね。
地名から着想!月島ミッドタワーグランド

ホシノアーキテクツは、オフィスビルだけでなくレジデンスも数多く手がけています。2020年に完成したレジデンスタワー、月島ミッドタワーグランドもそのひとつ。
「月島」という地名から「月の島」という連想が生まれ、月の光と影が創り出す幻想的な世界観をデザインに取り入れています。遠くから見てもすぐに目にとまるアーチ型のルーフは、まるで三日月のよう。まさしく、建物を建てる場所の歴史や風土に重きを置く、ホシノアーキテクツの思いが伝わるレジデンスタワーです。
(参照:公式サイト『Hoshino Architects 』Projects >ミッドタワーグランド より)
近年、SDGsの普及からサスティナブルな住環境づくりは重視されています。物件探しの際には、時代に合った取り組みが考えられている住まいなのか?に目を向けてみるのもいいかもしれません。