9月入居の物件探しスタートはいつから?競争を制し理想の物件を見つけるコツ

不動産業界の繁忙期といえば3〜4月、次いで9月です。9月は引っ越す人が春に次いで多く、多くの物件が入居者を募集します。

猛暑が終わり、引っ越しに適した気候になることから、結婚・出産などライフスタイルが変化した人が物件を探す季節でもあります。

では、多くの人が物件を探す高競争率の9月に、希望にあった物件を見つけるコツはなんでしょうか。ライバルを制し、住みやすい物件に出会う方法、また9月ならではの不動産業界の事情なども解説します。

9月は不動産業界の第2繁忙期

9月は、3〜4月に次ぐ不動産会社の繁忙期です。その活況の様子から、「第2繁忙期」とも呼ばれます。

不動産会社が9月に繁忙期を迎える理由

不動産会社が9月に忙しくなるのは、9月に人事異動を行う企業が多いことが理由です。日本には3月と9月に決算を実施する慣例があり、決算期末に立てた次期以降の経営計画に基づき、人事異動が行われます。

10月の下期開始と同時に新しい職場に着任したい人が引っ越すため、9月は不動産会社が忙しくなるという仕組みです。

9月は物件探しのライバルが多い

「9月中に入居したい」と考える人が多い事情から、9月入居は物件探しの競争率が上がります。「多くの人が物件を探している」「好条件の物件はライバルも狙っている」と心得、計画的に動くようにしましょう。

9月に入居したい人の物件探しはいつから?

9月に入居したい場合、物件探しを始めるベストタイミングはいつでしょうか。

9月入居の物件探しは7~8月からスタート

9月入居の物件探しは、7〜8月から始めたいところ。

「早く探し始めて契約すればいい」と考えるかもしれませんが、物件は入居の有無にかかわらず、「契約日から」家賃が発生します。

希望に合う物件があっても、時期が早すぎると住んでいないのに家賃が発生する事態になります。

物件を探し始めてから契約・入居までに必要な期間が、一般的に1か月〜2か月である点を踏まえても、9月入居の物件探しは7〜8月からの開始がベストです。

「猛暑の物件探しは避けたい」場合

「9月入居に向けては、7〜8月の物件探しがベスト」とはいうものの、近年の7〜8月の暑さは命の危険を感じさせるほど。猛暑の中、不動産会社への往復や物件の内見をするのは、大変だと感じる人もいるでしょう。

(ちなみに、空室物件の電気がは停められており、エアコンは使えません!)

猛暑を避けて物件探しをする方法は、以下の2つです。

  1. 6月中に物件探し・契約を完了させる
  2. 9月に入ってから物件探しを始める

それぞれの注意点もまとめました。

注意点
6月中に物件探し・契約を完了させる・住んでいない期間も家賃がかかる・退去連絡が出切っていない
9月に入ってから物件探しを始める・物件の数が減り始める・物件探しで妥協せざるを得ない点が出る・契約までの期間が短く、忙しい

物件に対する希望やスケジュール、譲れるポイントを吟味し、自分にとってベストな物件探しのタイミングを模索してみてください。

9月入居の物件探し手順

9月入居に向けて、物件を探す手順を6つに分けて解説します。解説に示す時期は、7〜8月に物件探しを始める場合の、目安の時期です。

【7月~】エリア・物件の条件を決める

7月に入ったら、まず次に住むエリア・物件の条件を決めましょう。結婚やお子さんの成長などライフスタイルが変わる場合は、変化後の生活をイメージし条件を検討します。

「エリア」に対して考えておきたい条件は、以下のような項目です。

  • 沿線、駅(乗り換えの有無や回数)
  • 行政区
  • 通勤、通学の所要時間
  • 職場、学校までの距離
  • 周辺の施設、環境 など

「物件の条件」とは、たとえば以下のような例です。

  • 物件の構造
  • 設備
  • 間取り、広さ、階数
  • 収納量
  • 駐車場、駐輪場 など

物件への希望を絞り込む作業は、7月を待たずに早めに決めても構いません。不動産ポータルサイトをチェックし、「住みたい」と感じる物件を見ていくと、相場や地理感覚がわかるようになります。

【7~8月】物件を具体的に探し始める

物件に対する具体的な条件が固まったら、いよいよ物件探しを始めましょう。9月末に退去する人の退去連絡も入り始め、物件の数も増えてくる時期です。

不動産ポータルサイト(suumo、athomeなど)をチェックし、住みたい部屋候補を探します。

【8月】内見・入居申し込み

良さそうだと感じる物件が見つかったら、取り扱う不動産会社に連絡し、内見します。1度に内見する数は、3つほどに留めましょう。3つ以上になると1日ですべてを見るのが難しくなり、物件の比較が煩雑になります。

内見し、「ここに住みたい」と感じる部屋があったら、不動産会社の担当者に入居したい意志を伝えてください。入居申し込みの手続きに進みます。

入居申し込みは、契約に向けて手続きを進めるファーストステップであり、まだ契約ではありません。

【9月】入居審査を受け、物件の契約を締結する

入居の申し込みをすると、入居審査に進みます。入居審査は、借主(あなた)の家賃返済能力や社会的信用を審査するプロセスです。不動産会社や物件オーナーが実施するため、借主側ですべきタスクはありません。

一般的に、入居審査は2日〜1週間程度で完了し、連絡が届きます。

入居審査では借主の収入や勤務状況をチェックします。問題があると判断された場合は、契約に進めません。

「入居審査通過」の連絡があったら、物件を契約します。不動産会社担当者の指示にしたがって、契約書への記入と重要事項の説明を受けてください。

物件の契約では、通常以下の書類が必要です。

  • 身分証明書
  • 住民票
  • 収入を証明する書類
  • 印鑑証明
  • 家賃引き落とし口座の通帳、印鑑 など

契約書締結後、初期費用が請求されます。期日までに、不動産会社が指定した口座に確実に振り込みましょう。

【退去の1か月前】居住中の物件からの退去連絡を出す

現在、賃貸物件に居住中の人は、忘れずに退去連絡を出しましょう。退去連絡の提出期日は、契約書に記載されています。一般的には退去予定の1か月前ですが、契約書で確認しましょう。

退去連絡は、電話やはがきで通知します。近年は、メールでの連絡を可とする会社も増えているようです。

退去にあたり、立ち合いの要不要や原状回復など不明点があれば、あわせて問い合わせておきましょう。また、退去連絡で伝えるべき内容は、以下の4項目です。

  • 退去の意思表示
  • 居住中の物件名と部屋番号
  • 契約者氏名
  • 希望退去日

【9月】鍵の受け渡し・引っ越し

契約が完了し、不動産会社での初期費用の入金確認が済むと、新しい物件の鍵が渡されます。鍵の受け取り以降は、いつ入居しても構いません。

9月に入居する物件探しの注意点

9月入居に向けての物件探しは、繁忙期ゆえの注意点があります。見落としやすいポイントも含め、5つの注意点を解説します。

不動産会社への相談は予約必須

物件の相談や内見申し込みに不動産会社に行く場合は、できるだけ予約してから行きましょう。多くの人が物件を探す9月入居では、不動産会社の窓口も混雑します。予約がないと対応してもらえなかったり、待ち時間が発生したりする可能性もあります。

近年増えている、オンライン相談の活用もおすすめです。物件に足を運んでの内見はできませんが、内見以外の相談は可能です。

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9月入居の物件探しはスピード重視で

「不動産業界の第2繁忙期」といわれる9月入居では、物件探しにもスピード感が求められます。「持ち帰って考えてきます」「他も見てみたいので、いったん保留で」と伝えた物件が、その日のうちに別の人と契約成立する事例も珍しくありません。

物件は、契約しない限り、他の人にとられてしまう可能性があるのです。とりわけ、好条件の物件や新築物件は、競争率が高まります。

9月入居は即断即決を心がけましょう。内見したその日に入居申し込みを済ませるスピード感が、物件を確保するポイントです。

費用面の交渉は難しい

「賃貸物件は家賃等、費用面の交渉ができる」とのうわさがあるようです。たしかに、交渉に応じる管理会社やオーナーもいますが、それは閑散期に限ってのこと。入居者が決まりやすい繁忙期に費用引き下げを承諾してもらえるケースは、ほぼないと考えてください。

5月ごろからの閑散期に合わせていったん下げた家賃を、9月入居に向けてもとに戻すケースもあるほどです。

費用面の交渉にこだわるあまり、時間を消耗しては物件探しの難度が上がるだけ。費用の交渉は難しいと割り切って、スピード重視で物件を探すことをおすすめします。

内見できない物件も多い

9月は、10月の人事異動に合わせて退去する人が増えるタイミングです。空室は増えますが、一方で「10月の異動に向けて、9月末ぎりぎりに退去」する人も少なくありません。

希望の部屋が9月末まで入居中となる可能性もある点を、考慮しておきましょう。

基本的に、居住中の物件は入居者の許可がない限り、内見できません。内見できても、居住者の荷物が置かれた状態です。

入居中の物件は、募集情報の画像もしくは、(あれば)同条件の別の空き室を見て決める必要があります。

引っ越し費用も要チェック

9月は引越し業界も、繁忙期です。引越し費用の割引がきかない期間が多いため、費用と引越しのタイミングを見極めましょう。

引越し費用が高くなりやすいのは、次のタイミングです。

  • シルバーウィークや連休
  • 週末
  • 月末

実際、引越し業者の料金カレンダーも、連休や週末、月末は割引率が低めです。

※画像:お得な引越しカレンダー|【公式】サカイ引越センター

※画像:引っ越しお得日カレンダー|アーク引越センター

9月入居のメリット

注意点も多い9月入居ですが、実はメリットもあります。9月入居のメリットを、3つ解説します。

新築・好条件の物件が見つかりやすい

9月は、物件探しをする人が多い繁忙期。また、人事異動など不可抗力的な理由で、退去を決める人も多い時期です。

こうした状況により、9月は新築や好条件の物件を見つけやすい時期といえます。

新築物件が増えるのは、繁忙期に合わせて入居者を募集し満室にしたいオーナーの意向がはたらくため。好条件の物件が出るのは、住み心地が良い物件でも異動で退去せざるを得ない人が出るためです。

理想の部屋、住みやすい部屋を希望する人に、9月入居はおすすめのタイミングです。

物件の種類と数が多い

異動で退去を決める人が多く出る9月は、さまざまな条件の物件が市場に出てきます。特段の事情がなければ簡単には引越ししないファミリー層向けの物件が増えるのも、この時期の特徴。

こだわりの条件がある人や、多くの物件から気に入った1つを選びたい人にも、9月入居はおすすめです。

9月に入居できる希望通りの物件を見つけるコツ

競争率の高い9月入居を制し、希望に合う物件を見つけたい人は、この章で解説する3つのコツを実践してみてください。

きっと、住み心地がよく満足できる物件に入居できるはずです。

物件探しの条件には、ゆとりを持たせる

物件探しの条件には、ある程度の“ゆとり”を持たせましょう。あまり厳密に条件を絞りすぎると、ほんのわずかな違いで条件を満たせなかった素敵な物件を逃してしまうかもしれません。

たとえば、駅からの所要時間。賃貸物件の検索では、一定時間ごとに区切って選べるようになっています。

※画像:suumo

「駅から5分くらいの立地がいいな」という人の多くは、「5分以内」の欄をチェックするのではないでしょうか。確かに駅から5分以内の物件がヒットしますが、「6分」の立地にある物件は除外されてしまいます。

物件情報に記載された分数は、「80メートル=徒歩1分」と考えて記載されます。これは「不動産の表示に関する公正競争規約」というルールで決められている表示方法です。ただし、分速80メートルというスピードは、女性がハイヒールを履いて歩いた平均速度だそう。歩くのが速い人は、「徒歩5分」と表記された物件まで5分かからずに着けるかもしれません。そう考えると、「徒歩5分」の条件にこだわりすぎるあまり、徒歩6分の立地にある好条件の物件を逃すのはもったいないと思えてきませんか。

ただし、物件情報が示す所要時間には、信号機や踏切の待ち時間は含まれません。正確な時間は、実際に歩いて確かめるのが一番です。

妥協できる条件も決めておく

多くの物件が表示されるものの、どれも一長一短である。理想的な物件がない…、という悩みは物件探しでよくあります。

ただ、どこかで物件を決めなければならないのも、事実。

そこで、物件に対する条件を決める際に、「妥協できる条件」を決めておくことをおすすめします。

たとえば、物件探しで「間取りと広さ」を重視するならば、方角や階数が妥協できる要素になるかもしれません。あるいは、「家賃」「駅からの近さ」は絶対に譲れない人なら、築年数や設備には目をつむる必要が出てきます。

理想とともに妥協可能な条件も考えておくと、物件を比較し決定する際の納得度も高まります。

自分でできる準備を進めておく

不動産会社任せにせず、自分でできる準備を進めておくと、物件探しのスピードが上がります。

不動産情報から物件のおよその位置がわかれば、遠方にいてもGoogleストリートビューで周辺環境をチェックできます。駅からのルートやお店の様子も確認でき、不動産会社にわざわざ周辺環境を問い合わせる手間が省けるでしょう。

また、内見や申し込み、契約時に必要なものの用意も済ませておきましょう。印鑑と身分証明書、銀行口座番号はセットで準備。住民票も時間があるときに取得しておくと、忙しい契約時に慌てずに済みます。

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一人暮らしの方にもファミリー層にも人気のエリアといえば、都内湾岸。中央区や江東区、港区などは、高感度な人向けの暮らしやすい物件が揃っています。

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まとめ

9月は、おもに人事異動で引っ越す人が増える時期。不動産会社も繁忙期を迎え、多彩な物件が入居者を募集します。

好条件の物件を見つけやすい反面、競争率が高く、人気物件はすぐに埋まることも。

そんな9月入居は、スピードと効率で制しましょう。

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