物件探しを始めるタイミングは、一般的に、「入居希望時期の2か月前から」といわれます。ただ、多くの人が入居を希望する4月に関しては、この限りではありません。
4月に希望通りの物件に入居するためには、賃貸物件の状況と自分のスケジュールを見極めて動く戦略性が大切です。
今回は、4月に新居で新生活を始めたい人に向けて、理想の4月入居を叶えるコツをさまざまな角度から解説します。物件探しで押さえたいポイントや、スピーディーに決断するヒントもまとめました。
まずは最後まで読み、4月入居を成功させるポイントを押さえましょう。その上で、物件探しを開始してください。きっと、希望の物件に出会えるはずです。
4月入居物件探しの注意点

4月に入居したい場合、押さえておきたい注意点があります。それは、具体的に「4月何日ごろ」に入居を希望するかにより、状況が変わるということ。
詳しく見てみましょう。
4月入居は「具体的な入居日」によって状況が変わる
4月以外なら、その月の何日ごろに入居を希望しようとも、物件の状況はあまり変わりません。自分のペースでじっくり物件を探し、自分のペースで引っ越し作業を進められます。
ところが、4月だけは「4月のいつ入居したいか」が、物件探しの重要要素になるのです。以下の3パターンに分けて、その理由を解説していきます。
- 4月1日から新生活を始めたい
- 4月中旬から新生活を始めたい
- 4月中に引っ越せればOK
パターン(1) 4月1日から新生活を始めたい
4月1日から新生活を始めるためには、実質的に3月中には引っ越しを済ませる必要があります。
つまり、物件選びでは「空室物件」もしくは「3月下旬には退去とクリーニングが済んでいる物件」から選ぶ必要があるということ。パターン(1)の人にとって、3月末まで入居者がいる物件は、物件探しの対象外です。
運よく好条件の物件が見つかれば問題ありませんが、希望の物件の退去が3月末だった場合、この物件はあきらめざるを得ません。
パターン(2) 4月中旬から新生活を始めたい
4月中旬からの入居を希望する場合、パターン(1)の人があきらめた「3月末で退去する物件」も物件探しの候補になります。
前の入居者が退去し、ハウスクリーニングが済むまでの所要期間は数日〜1週間程度。4月中旬入居なら、3月末に退去が済んだ物件のクリーニングも完了しているためです。
また、パターン(2) の人は、パターン(1) の人とも競合可能です。好条件の物件があった場合、入居までの家賃を支払いさえすれば、4月中旬の入居日を前に物件を契約できます。
パターン(3) 4月中に引っ越せればOK
「4月中に新しい物件に引っ越せれば良い」という人の場合、物件探し自体はパターン(1)・(2) のどちらの人とも競合できます。2月ごろから物件探しを始め、3月末退去の物件も含めて候補にできるためです。
ただし、4月入居が激戦であることに変わりはありません。良い物件の人気は高く、4月末の入居に向けて契約を進めようとすると、他の人にとられてしまう場合もあります。
物件を契約しておけば入居の時期は自由ですが、4月末に入居するまでの家賃は、たとえ住んでいなくても必要です。
4月入居の物件探しは「新生活が始まるタイミング」を見計らって!

4月入居の物件探しは、むやみに探しても時間がかかるばかり。「3月末入居」「4月上旬入居」と一括りにせず、自分が入居したいベストタイミングを見極め、探すのが得策です。
転勤なら、着任日から逆算しよう
転勤にともなう引っ越しなら、着任日から逆算して入居日を決めます。
たとえば、4月1日に着任する必要があれば、3月31日までには引っ越しを完了させなければなりません。ところが、4月15日着任なら、前述のとおり状況が変わります。
ただし、お子さんがいる引っ越しでは、お子さんの学校の新学期スタートを忘れずに考慮してください。
大学の入学式は、おおむね「4月第1週」
大学進学にともなう引っ越しは、入学式の日程から決めましょう。
大半の大学の入学式は、4月第1週のあいだに行われます。入学式が4月6日前後なら、4月1〜5日の引っ越しでも間に合うのではないでしょうか。繁忙期の3月末を避けるだけで、物件探しや引っ越し業者の混み具合が緩和される可能性もあります。
物件探しの基本6ステップ

激戦の4月入居を突破する準備として、物件探しの手順を押さえておきましょう。「いつごろ・何をすべきか」が見通せると、落ち着いた気持ちで物件探しに取り組めます。
1. 物件に対する希望を整理する
具体的に物件を探し始める前に、物件に希望する条件を整理しましょう。「エリア」「建物(設備)」の2点に分けて、まずは希望を洗いざらい書き出します。
次に、洗い出した条件を比較します。「駅から近い」「駐車場2台分完備」など、両立が難しい条件もあるかもしれません。より具体的・現実的な条件にするため、条件を優先度が高い順に並べます。
最後に、「絶対に譲れない条件」と「妥協できる条件」を線引きします。とくに、設備面は妥協が必要な場合が多い要素です。どうしても必要な設備以外は、「あったらいいな」に留めるのも、4月入居の物件探しでは重要です。
2. 物件を具体的に探し始める
条件を絞り込めたら、物件を具体的に探し始めます。不動産ポータルサイト(suumo、athomeなど)をチェックし、条件を満たした「住みたい部屋」候補を探しましょう。
エリアの優先度が高い人は、エリアから絞りこむ探し方がおすすめです。間取りや家賃の優先順位が高い場合は、条件検索を活用します。
3. 物件を内見し、入居を申し込む
住みたいと感じる部屋が見つかったら、管理する不動産会社に問い合わせて内見に進みます。
内見の日に入居申し込みまで進めるように、内見は3物件程度に留めます。激戦の4月入居は、スピード勝負。3物件以上を1日で内見・検討するのは難しく、申し込みが先延ばしになる可能性があります。そのあいだに、他の人にとられてしまう可能性もゼロではありません。
3物件を内見し、納得できたら不動産会社の担当者に「入居申し込み」の意志を伝えてください。その後、契約に向けた手続きに進みます。
4. 入居審査を受け、入居契約を締結する
入居申し込みが済むと、不動産会社や物件オーナーが入居審査に入ります。入居審査は、物件の申込者が「物件を安心して貸せる人物かどうか」のチェックです。家賃の支払い能力や社会的信用などが確認されます。
入居審査は不動産会社側で実施するため、申込者がすべきタスクはありません。無事審査を通過すると、不動産会社から契約に進む旨の連絡が入ります。
賃貸物件の契約は、不動産会社の指示に従ってください。契約書への記入や重要事項の説明など、大切な手続きが続きます。
また、契約時には一般的に、以下の書類を持参するよう、求められます。
- 身分証明書
- 住民票
- 収入を証明する書類
- 印鑑証明
- 家賃引き落とし口座の通帳、印鑑 など
契約が無事締結されると、初期費用を支払います。
5. 居住中の物件に退去連絡を出す
契約と同時に、新しい物件への入居日が決まります。現在、賃貸物件に居住中の人は、退去連絡を出す必要があります。
退去連絡の通知期限は、契約で決まっています。通常は、退去日の1〜2か月前です。わからなくなった場合は、契約書を確認しましょう。
物件からの退去連絡は、不動産会社指定の方法で行います。電話やはがきのほか、メールでの連絡を可とするところもあります。退去時の立会い、その他疑問点があれば、退去連絡時に問い合わせます。
6. 不動産会社から鍵を受け取り、入居する
初期費用の支払い確認の後、入居日に合わせて鍵を不動産会社から受け取ります。鍵を受け取った日以降は、いつ入居しても構いません。
賃貸物件に必要な初期費用の内訳

賃貸物件の契約で請求される初期費用には、さまざまな項目があります。基本的な項目を押さえておきましょう。
<賃貸物件の初期費用例>
項目 | 内容 | 相場 |
---|---|---|
敷金 | 退去時の原状回復費用やクリーニング費用に充当。余りが出たら返金。 | 家賃1~2か月分 |
礼金 | 賃貸するお礼としてオーナーに支払う。返金されない。 | 家賃1か月分 |
前家賃 | 入居初月の家賃と、日割り家賃とに分かれる。 | 家賃1か月分+日割り家賃 |
仲介手数料 | 賃貸物件を仲介した不動産会社に支払う手数料。 | 家賃×0.5~1か月分 |
火災保険料 | 万一の際の保険。火災のほか、水災・落雷に対応したものも多い。 | 2年間で2万円など |
保証会社利用料 | 家賃の未払い時に立て替えて支払う保証会社に納める費用。 | 家賃×0.5か月分 |
鍵交換費用 | 入居に合わせて物件の鍵を交換する費用。 | 2万円 |
家賃7万円の物件に入居する場合、上表に準じると30万円以上の初期費用がかかる計算になります。
初期費用が確定したら速やかに支払えるよう、準備しておきましょう。
4月入居・物件探しの注意点

不動産会社も引っ越し業者も繁忙期の、4月入居。慌ただしい状況でも、希望通りの物件を見つけるコツを解説します。
4月入居の物件探しは即断即決が命
4月入居は、3月入居と並ぶ激戦期です。物件探しは、何よりも「スピード重視」「即断即決」で進めましょう。
あなたが「いいな」と思う物件は、ほかにも同じように「いいな」と思う人がいます。不動産会社への問い合わせや内見のタイミングがわずかにずれただけで、ほかの人に先を越されることも十分に考えられます。
比較検討する際も時間制限を設け、スピーディーに決めます。
費用面の交渉は難しいと心得よう
閑散期であれば、費用面の交渉が可能な物件もあります。ただ、繁忙期の4月入居では、家賃等の交渉は、ほぼ不可能です。規定の家賃で渋る人とわざわざ交渉しなくても、同額の家賃で入居を決める人がいるからです。
また、交渉しているあいだに、希望の物件を他の人に契約されてしまう展開も考えられます。
4月入居に向けては、費用面の交渉よりも、まず物件の確保を優先してください。それほどの激戦であることも、心得る必要があります。
時短できるツールを活用しよう
都度、不動産会社や物件まで出向いていては、時間がかかります。また、遠方からの転居で、頻繁に出向けない人もいるでしょう。
そんなときは、Webを積極的に活用します。
以下は、物件探しで活用できるWebサービスの一例です。
Googleストリートビュー | 物件まで行かなくても、周辺の住環境をチェックできる。駅からの経路を確認しても良い。 |
---|---|
オンライン内見 | Web上で物件内部を見学できる。遠方の物件探しにおすすめ。 |
オンライン相談 | 物件に関する相談をオンラインでできるサービス。 |
オンライン重説 | 重説(重要事項説明)をオンラインで受けられるサービス。 |
※ 重説(重要事項説明):賃貸契約時に、重要な内容を宅地建物取引士が説明するプロセス。重要事項説明書の交付も必要なため、従来は対面で実施されていました。現在は、オンライン説明も許容されています。
オンラインサービスを利用すると、物件探しのかなりの部分を自宅から対応できます。忙しい人や時間の確保が難しい人ほど、ぜひ利用してみてください。
※ オンラインサービスの実施状況は、不動産会社によって対応が異なります。詳しくは不動産会社までお問い合わせください。
湾岸エリア専門の不動産会社「スタートライングループ」のオンライン相談問い合わせはこちらから
4月入居を叶える物件の探し方

4月入居は、情報収集力と即断即決力が結果につながります。では、どのような準備をしておけば、理想の4月入居を実現できるのでしょうか。
物件探しで押さえておきたい、6つのポイントを解説します。
賃貸物件のポータルサイトを活用しよう
物件探しの基本は、ポータルサイトの活用です。
まず、以下3つの主要なポータルサイトを押さえましょう。
- suumo
- athome
- LIFULL HOME’S
suumoはリクルートが運営するサイトです。圧倒的な物件掲載数を誇ります。
athomeは、加盟する不動産会社が最も多いポータルサイト。他のサイトに載っていない物件が見つかる場合もあります。
LIFULL HOME’Sは不動産会社にとって使いやすい機能が整備されているため、利用する不動産会社の多いサイトです。
この3つのポータルサイトを中心に、物件を探しましょう。大半の賃貸物件は、この3サイトのいずれか(もしくは全て)に掲載されています。
まずは「ざっくり」探そう
物件探しは、まず「ざっくり」スタートするのがおすすめ。最初から詳細に探し始めると、希望に合う物件が見つかりにくくなります。
エリアや沿線から探すなら、希望と隣り合う箇所も条件に加える。間取りから探すなら、近い間取りも含める(2LDK&3DKなど)ようにします。
あわせて、条件にもゆとりを持たせることが大切です。とくに、最寄り駅からの距離は長めの時間を選択してください。
物件情報に記載された分数は、「不動産の表示に関する公正競争規約」というルールで定義された徒歩分数です。ルール上は「徒歩1分=80メートル」であり、実際に歩いた場合の所要分数とは乖離があります。
「徒歩5分以内」にこだわり過ぎると、許容範囲である「徒歩6分」の良い物件を見逃すことにもなりかねません。
新着物件は要チェック!
ポータルサイトに公開される「新着」物件は、とくに注目してみましょう。入居者の募集が始まったばかりの物件で、まだ問い合わせ数が少なく、競争率が低いためです。いち早く新着物件を確認できれば、物件探しのスピードが上がること間違いありません。
ちなみに、ポータルサイトの新着物件更新のタイミングは、サイトごとに異なります。
サイト名 | 更新のタイミング |
---|---|
suumo | 1日4回・毎日更新 更新のタイミングは以下のとおり ・9時 ・15時反映 ・18時反映 ・22時反映 ※スマホサイト、スマホアプリの更新は、上記より2時間ほど遅れる |
athome | 随時反映(公開・更新指示から約1時間) |
LIFULL HOME’S | 1日2回・毎日更新 更新のタイミングは以下のとおり ・14:00~20:00のあいだ ・2:00~8:00のあいだ |
ただし、新着物件も高倍率です。先に問い合わせや申し込みが入っている場合もあります。
気になる不動産会社があれば、不動産会社のサイトをチェック
ポータルサイトをチェックしていると、希望に合う物件を多数取り扱う「相性が良さそうな不動産会社」が見つかるかもしれません。
もし気になる不動産会社が見つかったら、不動産会社のホームページをチェックしてみましょう。
不動産会社のホームページには、担当者のおすすめポイントやポータルサイトには載らない情報が載っている場合があります。
室内のパノラマ写真、動画などを閲覧できる物件も少なくありません。
湾岸エリア専門の不動産会社「スタートライングループ」の取り扱い物件はこちらから
可能なら、内見前に周辺環境を見ておこう
ポータルサイトでは、物件のおよその位置がわかります。行ける範囲であれば、内見前に実際に足を運び、周辺の様子を見ておくことをおすすめします。現地に出向くのが難しければ、Googleストリートビューを活用しましょう。
周辺環境は、物件を決める大切な要素です。また、不動産会社の立会いがなくても確認できる点がポイント。
事前に周辺環境を把握しておけば、内見当日のチェックポイントを減らせます。内見の時間を効率良く使え、スピーディーな申し込みにつながるでしょう。
また「駅から物件までの通りを歩いてみる(見てみる)」「時間帯を変えて人通りをチェックする」など、内見当日には実行が難しいポイントも確認できます。
内見にはメジャーを持参しよう
内見当日は、不動産会社から物件の間取り図を渡されます。この間取り図は持ち帰りOK。もちろん、書き込んでも構いません。
メジャーを持参し、各部の寸法を間取りに書き込んでおきましょう。窓の大きさや通路の幅などをチェックしておくと、あとから「冷蔵庫を搬入できるか」「今使っているカーテンが、そのまま使えるか」と悩む必要がなくなり、物件を比較検討するスピードがアップします。
4月入居OK!都内湾岸エリアの賃貸物件ならスタートライングループへ
都内でも屈指の人気エリア・湾岸で物件をお探しなら、ぜひスタートライングループにご相談ください。スタートライングループは、都内湾岸エリアに強い不動産会社です。人気エリアに間取りや広さ、設備など、多彩な物件を多数取り扱い中。希望に合う物件が、きっと見つかります。
都心を一望できるマンションや、オートロック・食器洗浄乾燥機つきなど充実した設備の物件、最寄り駅から徒歩3分の物件などもあります。
都内に16店舗を展開中で、オンラインでのご相談も対応可能!まずはスタートライングループの物件をチェックしてみませんか。
まとめ
多くの人が引っ越しを考える4月入居は、物件の情報収集とスピーディーな決断が何より重要です。日ごろからポータルサイトをチェックし、住みやすそうなエリアや好みの物件をリサーチしておきましょう。
現代、多くの情報はインターネット上で確認できます。内見前に気になる物件を多角的に比較検討しておき、内見は「最後の確認」として活用すると、スムーズに物件を決定できるでしょう。
スタートライングループは、お客様のご希望を丁寧にヒアリングし、条件に合致する物件をご紹介します。首都圏での物件探しは、まずスタートライングループにご相談ください。